虫がつかないシンボルツリー7選|選び方・害虫対策のコツを解説

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「庭に木を植えたいけれど、虫が苦手で不安」という方は少なくありません。

とくに新築やリフォームの際には、「虫が寄ってきたら困る」と考えて、シンボルツリー選びに慎重になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、虫がつきにくいとされるシンボルツリーの中から、見た目の印象や育てやすさに配慮した7種を厳選してご紹介します。

あわせて、防虫効果があると言われる木の特徴や、虫を寄せにくくする育て方、植え付け前に知っておきたい注意点についても詳しく解説しています。

虫が苦手な方でも無理なく取り入れられる庭木の選び方がわかり、安心してシンボルツリーを取り入れるきっかけにしていただける内容です。

記事のポイント

  1. 虫がつきにくいシンボルツリー7種と、それぞれの特徴・注意点
  2. 防虫効果がある木の共通点と、虫を寄せない育て方のコツ
  3. 植える前に知っておきたい「設置環境」や「失敗しやすいポイント」
目次

虫がつきにくいシンボルツリー7選

虫が苦手で、庭に木を植えるのをためらっている方に向けて、虫が寄りにくいとされるシンボルツリーを7種類ご紹介します。

見た目の美しさはもちろん、育てやすさや病害虫への強さも考慮して選んでおり、日々の手入れが難しいご家庭でも取り入れやすい樹種を中心にまとめました。

それぞれの特徴と注意点を具体的に解説していますので、ライフスタイルや設置環境に合った木を見つける際の参考にしてください。

オリーブ|育てやすくおしゃれな定番樹種

銀白色の葉と整った樹形が特徴のオリーブは、洋風の庭やナチュラルガーデンによく合う常緑樹です。葉には「オレウロペイン(oleuropein)」というポリフェノールの一種が含まれており、これが苦味や抗菌性を持つことから、虫を寄せつけにくいとされています。

比較的害虫はつきにくいとされていますが、「オリーブアナアキゾウムシ」には注意が必要です。この害虫は幹に穴を開けて内部に侵入し、木を弱らせてしまうからです。植物の成長で重要な役割を果たす幹の根元に木くずや黒っぽい染みが見られる場合は、早めに対処しましょう。

生育スピードは緩やかで、年1〜2回の剪定を行えば樹形を保ちやすいため、管理が比較的楽です。日当たりと風通しのよい場所を選ぶことで元気に育ちます。また、複数の品種を組み合わせると果実の収穫が可能になり、観賞用としてだけでなく、実用的にも楽しめる点が魅力です。

オリーブの剪定方法について詳しく知りたい方は、「オリーブの剪定を図解で解説!健康な木を育てるための基礎知識」もあわせてご覧ください。剪定のタイミングやコツを図解入りでわかりやすく紹介しています。

項目オリーブの特徴
樹高の目安3〜5m(剪定で調整しやすい)
虫のつきにくさ比較的高い(苦味成分を含む)
注意すべき害虫オリーブアナアキゾウムシ、ハマキムシ
管理の手間剪定は年1〜2回、日当たり・風通しを好む
花・実の特徴白い花が咲き、2品種以上で結実が可能

シマトネリコ|洗練されたナチュラルな印象に

シマトネリコは、細やかな葉が風に揺れる姿が印象的な常緑樹で、ナチュラルで軽やかな雰囲気を演出できます。葉が小さく通気性のよい樹形になりやすいため、害虫がつきにくく、とくにカイガラムシやハダニの被害が少ない傾向があります。虫による被害をできるだけ避けたい場合にも適した樹種といえるでしょう。

ただし、生育スピードは非常に早く、環境によっては数年で5m以上に育つことがあります。そのため、定期的な剪定が欠かせません。樹高を抑えたい場合は、地植えではなく鉢植えで管理することでサイズ調整がしやすくなります。

春から初夏にかけては、控えめな白い小花が咲きます。花は香りがほのかで蜜も少なく、虫を引き寄せにくい性質があるため、住宅の近くに植えても安心して楽しめるでしょう。

シマトネリコの剪定方法に迷ったら、「図解でスッキリ解決!シマトネリコを剪定するコツと注意点」をご覧ください。樹形を美しく保つための具体的な手順や注意点を、図解付きでわかりやすく解説しています。

項目シマトネリコの特徴
樹高の目安5〜10m(鉢植えで高さ調整可能)
虫のつきにくさ高い(葉の構造により寄せにくい)
注意すべき害虫カイガラムシ、ハダニ
管理の手間剪定は年2回程度、生育旺盛なためこまめな管理が必要
花・実の特徴白い花が咲くが、実はあまり目立たない

フェイジョア|花と果実も楽しめる樹種

フェイジョアは南米原産の常緑樹で、見た目のユニークさと食用の果実が魅力の庭木です。葉はやや厚みがあり革のように硬いため、虫がつきにくい性質があります。自然と風通しのよい樹形になるため、病害虫のリスクも比較的低めです。

春になると赤紫色の花を咲かせ、秋には甘い香りの果実が実ります。果実はパイナップルやグアバに似た爽やかな風味で、家庭での収穫も楽しめます。ただし、完熟のタイミングがやや難しく、自然に落下してから追熟させる必要があるため、収穫時はこまめな観察が必要です。

なお、フェイジョアは1本では実がつきにくい品種が多く、確実に結実させるには異なる品種を2本以上近くに植える必要があります(このような性質を「自家不結実性」といいます)。たとえば「アポロ」と「クーリッジ」など、相性のよい組み合わせが園芸店で紹介されていることもあるので、購入時に確認しましょう。

管理は比較的容易で、剪定も最小限で済みます。ただし、乾燥や蒸れが続くとアブラムシやハダニが発生することがあるため、風通しを良く保つことがポイントです。

項目フェイジョアの特徴
樹高の目安2〜4m(低めで扱いやすい)
虫のつきにくさ比較的高い(葉の硬さと香りによる)
注意すべき害虫アブラムシ、ハダニ
管理の手間剪定は最小限でOK、乾燥と蒸れに注意
花・実の特徴赤紫の花と甘い果実(実をつけるには異なる品種の組み合わせが必要)

金木犀(キンモクセイ)|香りも魅力の定番樹木

金木犀は、秋になると甘くやさしい香りを漂わせる常緑樹です。葉には光沢と厚みがあり、表面が硬いため虫がとまりにくく、比較的害虫がつきにくいとされています。香りの強さだけでなく、管理のしやすさからも人気が高く、庭木や目隠しとして取り入れられることが多い木です。

ただし、まったく虫がつかないわけではありません。枝葉が混み合って風通しが悪くなると、カイガラムシやハダニといった害虫が発生することがあります。年に1回程度の剪定で、内側の枝を間引くように整えておくと、通気性が保たれ、病害虫の予防にもつながります。

玄関まわりやリビングの外に植えれば、秋の訪れを香りで感じられるだけでなく、常緑の葉が一年を通じて目隠しや景観づくりにも役立ちます。

キンモクセイを美しく保つための剪定に不安がある方は、「図解でわかるキンモクセイの剪定方法!正しい手順と剪定のベストタイミングを紹介」をチェックしてみてください。適切な剪定のタイミングや手順を図解付きで解説しています。

項目金木犀の特徴
樹高の目安3〜5m(剪定で低く保てる)
虫のつきにくさやや高め(葉が硬く病害虫に強い)
注意すべき害虫カイガラムシ、ハダニ
管理の手間剪定は年1回程度、日当たりと風通しが重要
花・実の特徴秋に香り高い花が咲く、果実は基本的につかない

ハイノキ|管理が楽で和洋どちらにも合う

ハイノキは、雑木のような柔らかい雰囲気が魅力の常緑樹です。春になると小さな白い花を咲かせ、控えめながら上品な美しさで、和風・洋風どちらの庭にも自然に馴染みます。

葉が小さく、枝葉が密集しにくいため、自然と風通しの良い樹形を保ち、害虫が発生しにくい環境をつくりやすい点が特徴です。剪定は基本的に不要で、樹形が乱れてきたときに軽く整える程度で済むため、あまり手をかけられない方にも扱いやすい樹種です。

ただし、乾燥にはやや弱い傾向があるため、特に夏場は土の状態を確認しながら、水やりを怠らないようにしましょう。鉢植えにする場合は地植えよりも土が乾きやすくなるため、こまめな水分管理が必要です。

項目ハイノキの特徴
樹高の目安3〜5m(剪定少なく自然に整う)
虫のつきにくさ高め(通気性の良い葉の構造)
注意すべき害虫特に目立つ害虫の報告は少ない
管理の手間ほぼ剪定不要、乾燥にやや弱い
花・実の特徴春に白い小花、実は控えめに実る

ジンチョウゲ|低木でも存在感あり

ジンチョウゲは、常緑の低木で、高さはおおよそ0.5〜1.5mと比較的コンパクトに収まります。早春には小さな花を咲かせ、甘く強い香りが広がるため、遠くからでも存在感があります。

葉は肉厚で光沢があり、病害虫に対する耐性も高めとされています。ただし、風通しが悪くなるとハダニなどが発生することがあるため、通気のよい場所に植えると安心です。

剪定の手間はほとんどかかりませんが、枝葉が密になりすぎた場合は、軽く透かす程度に整えると健やかに育ちます。植えるだけで春の香りを楽しめる、手間の少ない庭木として親しまれています。

※ジンチョウゲの葉や茎、根には有毒成分が含まれています。小さなお子さんやペットが誤って口にしないよう、植える場所には十分ご注意ください。

項目ジンチョウゲの特徴
樹高の目安0.5〜1.5m(低木で場所を選ばない)
虫のつきにくさ比較的高い(葉に光沢と厚みがある)
注意すべき害虫ハダニ(風通しが悪いと発生しやすい)
管理の手間剪定ほぼ不要、水はけと風通しに注意
花・実の特徴早春に香りの強い花を咲かせる、実は少なめ

ローリエ|料理にも使える虫除け樹

ローリエ(ゲッケイジュ)は、料理の香りづけに使われる葉を持ち、庭木としても人気のある常緑樹です。葉にはスパイシーな香りがあり、虫を寄せつけにくいとされていることから、防虫効果を期待して植えられることもあります。

乾燥させた葉はカレーや煮込み料理の香りづけに活用できるほか、防虫サシェとして使うことも可能です。生長がやや早いため放置すると樹高が高くなりがちですが、強剪定しても回復が早いため、好みの高さや形に整えやすいです。

ただし、枝葉が混み合うとカイガラムシが発生することがあります。風通しを意識して適度に剪定しておけば、害虫の被害も抑えられるでしょう。

項目ローリエの特徴
樹高の目安3〜6m(剪定でサイズ調整可能)
虫のつきにくさ高い(香りに防虫効果があるとされる)
注意すべき害虫カイガラムシ(枝が密集すると発生しやすい)
管理の手間剪定は年1〜2回、風通しを意識して管理
花・実の特徴春に黄色い小花が咲くが、実は観賞向きではない

虫がつかない木に共通する3つの特徴

虫がつきにくいとされる木には、いくつかの共通した特徴があります。

たとえば、葉の香りや硬さ、花や実の性質などが虫の寄りつきやすさに影響するため、それらを手がかりに選ぶと失敗が少なくなります。

ここでは、庭木選びの参考となるように、虫を遠ざけやすい木に見られる代表的な3つの特徴についてご紹介します。

1.防虫効果のある香り・成分

一部の植物は、虫が嫌がる香りや成分を自然に持っているとされます。たとえば、ローリエ(ゲッケイジュ)やユーカリ、ローズマリーなどの葉に含まれる精油成分には、防虫作用が期待できるとされており、家庭の庭木としても取り入れやすいです。

特にローリエは、葉を収穫して料理や防虫サシェなどに活用できる実用性から人気があり、香りのある庭木を探している方にも好まれています。

ただし、香りの感じ方には個人差があるため、玄関や窓の近くなど、人が集まりやすい場所に植える際は注意が必要です。距離や風向きを考えて配置すると、日常生活への影響を抑えられるでしょう。

なお、防虫効果のある木であっても、すべての害虫を防げるわけではありません。種類によっては効果が及ばないこともあるため、日当たりや風通しを確保しながら、定期的な手入れや観察を行うことが大切です。

2.虫を寄せにくい葉の硬さと形状

葉に厚みや硬さがあると、虫に食べられにくい傾向があります。たとえば、フェイジョアやオリーブ、キンモクセイなどは革質のしっかりとした葉を持っており、こうした特徴が害虫の被害を受けにくくする一因とされています。

また、葉が小さく密集しすぎない樹形は風通しが良く、湿気がこもりにくいため、病害虫が繁殖しにくい環境をつくるのに役立ちます。シマトネリコやハイノキはこのような性質を持つ樹種です。ハイノキは成長が緩やかで、剪定の頻度も比較的少なめですが、シマトネリコは成長が早いため、定期的な剪定が欠かせません。

とはいえ、葉の構造が虫を寄せにくいものであっても、枝が混み合って風通しが悪くなると害虫が発生する可能性はあります。年に1〜2回の軽い剪定で枝をすかし、通気性を保つだけでも、虫の発生リスクを下げる効果が期待できます。

3.虫を呼びにくい花・実の特徴

庭木として花や実を楽しみたい方は多いですが、蜜が豊富な花や発酵した果実は、虫を引き寄せる原因になることがあります。そのため、花の香りが控えめで蜜の量が少ない樹種や、果実の管理がしやすい木を選ぶと、虫の発生を抑えやすくなります。

たとえば、シマトネリコやハイノキの花は小さく、香りも強くないため、特定の虫を呼びにくいとされています。フェイジョアは蜜を持つ花を咲かせるため昆虫が訪れることはありますが、果実の落下が少なく、管理のしやすさから庭木として人気があります。

一方、キンモクセイのように強い香りを放つ花でも花粉や蜜の量が少ないため、虫が集まりにくいというケースもあります。

このように「花がある=虫が来る」とは限らないため、木の種類ごとの性質を見極めたうえで選ぶことが大切です。

また、果実が実りやすい木を選ぶ場合は、落果した実が発酵するとアリやコバエを引き寄せる原因になることがあります。必要に応じて収穫や掃除をこまめに行うことで、害虫の発生を抑えることができます。

虫がつきにくい木でも注意したい害虫と対策

防虫性のある木でも、管理状況や周囲の環境によっては、害虫が発生することがあります。

ここでは、比較的見られやすい害虫の種類とその兆候、そして日常的にできる具体的な予防と対処方法をご紹介します。

発生しやすい害虫とその見つけ方

防虫性が高いとされる木でも、湿度が高く風通しの悪い場所では、害虫が発生することがあります。代表的なものに「ハダニ」や「カイガラムシ」などがあり、いずれも小さく目立ちにくいため、日頃からの観察が大切です。

ハダニは乾燥した環境を好み、葉の裏側に寄生して斑点状の傷や細かい糸のような痕跡を残します。進行すると葉が変色し、樹木全体の健康に影響を及ぼすおそれがあるため、早めの発見と対処が重要です。

一方のカイガラムシは、幹や枝に白や茶色の粒のような姿で付着し、樹液を吸って植物を弱らせます。放置すると排せつ物が黒カビを誘発し、見た目にも衛生面にも影響します。見つけたら柔らかいブラシなどでこすり落とすか、必要に応じて薬剤を使用しましょう。

また、オリーブの木に特有の「オリーブアナアキゾウムシ」も注意が必要です。幹に穴や木くずが見られた場合は、虫が内部に入り込んでいる可能性があります。被害が進むと木が枯れる恐れがあるため、見つけた段階で専門の駆除方法を調べるか、園芸店や専門業者に相談するのが確実です。

害虫を防ぐための主な対策

害虫の発生を完全に防ぐのは難しいものですが、ちょっとした工夫を積み重ねることで被害を最小限に抑えることは十分に可能です。

ここでは、初心者の方でも取り入れやすい代表的な対策を3つご紹介します。

1.剪定で風通しを良くして虫を防ぐ

枝が密集すると風が通りにくくなり、湿気がこもって害虫の温床になりやすいです。年に1〜2回を目安に、混み合った部分を軽く間引いておくと安心です。内側に向かって伸びた枝や、重なり合った枝を中心に剪定すると、全体のバランスを整えやすいでしょう。

風通しのよい状態を保てれば、虫やカビの発生を防ぐ効果も見込めます。なお、剪定の適期や方法は木の種類によって異なるため、それぞれの特性に合わせて行いましょう。

2.家庭用防虫グッズで手軽に対策する

木酢液やニームオイルなど、植物にやさしい自然由来の防虫剤は、虫が気になり始める時期の予防として手軽に取り入れやすい方法です。

散布のタイミングは、虫の動きが活発になる春〜夏にかけてが適しており、数週間に一度が目安です。使う際は葉の裏や新芽など、虫が潜みやすい部分をあらかじめ確認し、日差しの強い時間帯を避けて行いましょう。葉焼けや変色の予防にもつながります。

3.園芸用薬剤で本格的に虫を防ぐ

家庭用の防虫スプレーで効果が薄いと感じたり、すでに被害が広がっていたりする場合は、園芸用の薬剤を使った対策も検討しましょう。市販されている殺虫剤や殺菌剤には、対象となる害虫や病気が明記されているため、木の状態に応じて適切なものを選ぶことが大切です。

なかには、粒状の薬剤を土にまくだけで根から吸収されるタイプもあります。水やりのときに一緒に使えるため、時間のない方にも扱いやすい点が魅力です。

ただし、小さなお子さんやペットがいるご家庭では、薬剤の成分や使用場所に注意が必要です。使用前にはパッケージの注意事項をよく読み、安全性を確認してから使用するようにしましょう。

虫がつかないシンボルツリーを植える前に気をつけたい3つのポイント

虫がつきにくい木を選んだとしても、植える場所の環境や管理の仕方によっては、思うように育たなかったり、害虫が発生したりすることがあります。

ここでは、植栽前に確認しておきたい基本的な3つのポイントをご紹介します。とくに初めて庭木を植える方が、無理なく育てられるよう事前に押さえておきたい内容です。

1.植える前に日当たり・風通し・水はけを確認する

植栽場所の環境が整っていなければ、どんなに丈夫な木でも病害虫の発生リスクが高まります。とくに「日当たり」「風通し」「水はけ」は、木の健全な成長を支える基本条件です。

たとえば、風通しが悪く湿気がたまりやすい場所では、カイガラムシやハダニが発生しやすくなります。また、水はけの悪い土壌では根腐れの原因となり、逆に乾燥しすぎる場所では葉焼けや落葉が起きることもあります。

事前に、日照時間や風の通り道、雨の後の水たまりの有無などを観察しておくことで、植える木との相性を判断しやすくなります。狭いスペースに植える場合は、壁との距離や通行の妨げにならないかも含めて確認しておくと安心です。

2.実がなる木かどうかを事前に調べておく

シンボルツリーには、花や実が楽しめる樹種も多くありますが、実が落ちることで虫を引き寄せる原因になり得ます。たとえば、フェイジョアやオリーブは観賞用としても人気があり、果実も収穫できます。しかし、収穫のタイミングを逃すと、落ちた実にアリやハエが集まってしまうことがあります。

特に玄関先や駐車スペースのように人の行き来が多い場所では、落果によるにおいや汚れが気になることもあるため注意が必要です。こうした場所には、実がつきにくいキンモクセイやハイノキのような木を選ぶと、日々の管理が比較的楽になるでしょう。

一方で、果実を楽しみたい場合は、収穫をこまめに行えるか、落ちた実を拾いやすい場所かといった点も含めて、植える位置を考えるとよいでしょう。あらかじめ「その木が実をつけるかどうか」を確認しておくことで、思わぬ手間や虫の発生を防ぎやすくなります。

3.育てやすい木でも手入れは必要なことを理解しておく

「虫がつきにくい」「育てやすい」とされる木でも、全く手入れが不要というわけではありません。どのような庭木でも、基本的な管理を行うことで、健やかな成長と美しい樹形を保つことができます。

たとえば、成長が早いシマトネリコは、放置すると枝が混み合い、風通しが悪くなることで病害虫が発生しやすくなります。また、ハイノキは乾燥に弱いため、特に夏場の高温期には水切れに注意が必要です。

多くの場合、年に1〜2回の軽い剪定と、日常的な観察を心がけるだけで十分対応できます。水やりや掃き掃除のついでに木の様子をチェックするなど、日常生活の中で無理なく気にかけておくことが、トラブルの早期発見や予防にもつながります。

シンボルツリーについてよくある質問(Q&A)

シンボルツリーを選ぶ際には、見た目や育てやすさだけでなく、安全性や虫への配慮など、さまざまな点が気になるものです。

ここでは、選び方のポイントや注意したい点について、よくある質問に沿ってご紹介します。

Q. たくさん種類があって迷います。どう選べばいいですか?

A. シンボルツリーを選ぶときは、見た目の好みだけでなく「植える場所に適しているか」「管理の手間をかけられるか」といった実用面も重視すると、失敗しづらいです。

たとえば、日当たりの強い場所には乾燥に強い常緑樹が適しており、玄関まわりなどの限られたスペースには成長がゆるやかで剪定しやすい木が向いています。

落葉樹は春夏の新緑や秋の紅葉など季節の変化が楽しめる一方で、秋には落ち葉の掃除が必要になる点も考慮しておきましょう。常緑樹は一年を通して葉が残るため、目隠しやシンプルな景観づくりに適しています。ただし、種類によって成長速度や剪定の頻度は異なるため、事前に確認しておくと安心です。

日々の暮らしの動線やお手入れのしやすさに合った木を選ぶことで、長く心地よい庭を保てます。

Q. 子どもやペットがいる家庭でも安心な木は?

A. 小さなお子さんやペットがいる場合は、葉や実に毒をもつ樹木を避けて選ぶと安全です。安全そうに見えても、種類によっては少量でも中毒を引き起こす植物もあるため、注意が必要です。

とくにおすすめなのは、シマトネリコやハイノキのように、一般的に毒性が低いとされる常緑樹です。どちらもやさしい見た目で、虫がつきにくく、住宅の庭木としても広く利用されています。

ただし、同じ樹種でも品種や育成環境により性質が変わる可能性があるため、苗木を購入する際には「毒性の有無」について園芸店や販売元に必ず確認しておくと安心です。

また、果実がなる木を選ぶ際は、落ちた実を子どもやペットが口にしないような場所に植えるなど、管理方法にもひと工夫が求められます。とくに玄関まわりや通り沿いなど目の届きにくい場所では、実がなりにくい品種や、剪定しやすい常緑樹を選ぶと扱いやすいでしょう。

Q. 落葉樹と常緑樹、虫がつきにくいのはどちらですか?

A. 常緑樹は一般的に、葉に厚みや光沢があり、表面が滑らかな種類が多いため、虫がとまりにくく、食害を受けにくいとされています。

たとえば、キンモクセイやローリエのように、葉の性質に加えて香りにも防虫効果があるとされる木は、比較的虫がつきにくい傾向があります。

一方、落葉樹は春から夏にかけて新芽が出る時期に虫が集まりやすいことがありますが、冬には葉が落ちるため、害虫の越冬場所が減るという利点もあります。また、風通しがよく日当たりのよい場所で育てれば、落葉樹でも虫の発生をある程度抑えることができます。

いずれのタイプでも、「虫がつきにくい」とされる木であっても完全に虫を防げるわけではありません。こまめな剪定や日々の観察を続けながら、環境やライフスタイルに合った木を選ぶことが、長く健康に育てるポイントです。

まとめ|虫がつかないシンボルツリーで快適な庭づくりを叶えよう

虫がつきにくいシンボルツリーは、葉の質感や香りなど、自然の性質によって害虫を遠ざけやすい傾向があります。オリーブやローリエのように防虫成分を含む木や、フェイジョアやハイノキのように通気性の良い樹形を持つ木は、管理のしやすさも魅力です。

とはいえ、防虫性がある樹木でも、植える場所や育て方によっては思わぬ害虫が発生することもあります。日当たり・風通し・水はけといった環境を整えること、そして剪定や観察といった日々の手入れを怠らないことが、健康で美しい木を育てる基本です。

シンボルツリーは、庭の景観を引き立てるだけでなく、季節の変化や暮らしの楽しみを感じさせてくれる存在です。「虫が苦手だから…」と迷っていた方も、自分に合った木を見つけて、緑のある暮らしを前向きに取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事が、その一歩を後押しできれば幸いです。

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