庭園に映える小低木の人気ランキングと樹種選びのポイント
庭園やバルコニーの彩りとして小低木を検討したときに、樹種選びの参考として人気ランキングが役立ちます。ここでは、庭木として人気が高い小低木の人気ランキング、樹種ごとの特徴、育成のコツまで、詳しく紹介します。
併せて、小低木の定義やメリット、小低木を選ぶポイントも解説しますので、庭やバルコニーに新しい彩りを加えるときに活用してみてください。
記事のポイント
- 小低木の定義とメリット
- 小低木の人気ランキング
- 小低木の選び方
小低木の魅力: その定義とメリット
小低木は、庭園やバルコニー、インテリアにおいて重要な役割を果たします。ここでは、小低木の定義とメリットを詳しく解説します。
小低木の定義
小低木とは、一般的に樹高が1~2m程度で、コンパクトな姿を保つ樹種のことを指します。多年生で、木質化した幹を持ちながらも、大きな木に比べて小さくまとまる特徴があります。
庭木の中でも特に低い部分を飾る役割を担い、植栽のバランスを整えるうえで重要な役割を果たします。
小低木のメリット
小低木を庭に取り入れるメリットを以下に紹介します。
スペースの有効活用
小低木はコンパクトなので、限られたスペースでも植栽が可能です。バルコニーや小さな庭でも、緑のある空間を演出することができます。
メンテナンスのしやすさ
大きな木に比べて、剪定や手入れが容易です。初心者の方でも育てやすく、手軽にガーデニングを楽しめるでしょう。
デザイン性の高さ
小低木はさまざまな形状や色の花を咲かせる種類が多く、庭やバルコニーを彩るアクセントとして活躍します。適切な樹種を選ぶことで、四季折々の変化を楽しめるでしょう。
プライバシーの保護
生垣として植えることで、外からの視線を遮りプライバシーを保護する効果があります。また、防音効果も期待できます。
小低木人気ランキング20
自分の好みや庭に合わせた小低木を選ぶときの参考となるように、小低木の人気樹種をランキング形式で20種類紹介します。
1位: ドウダンツツジ
日本原産のドウダンツツジは、シンボルツリーとしての人気が高く、庭のアクセントに最適です。樹高は0.3~1.5mです。
特徴
春にはかわいいピンクの花が咲き、秋には赤やオレンジの美しい紅葉と、季節によってさまざまな表情を楽しめます。枝が細かく分かれて葉も密であることから生垣として用いられることが多いですが、自然の樹形も美しいです。また、寒冷地でも比較的よく育ちます。
育て方のポイント
管理は比較的容易ですが、用土、日当り、水やりに気をつけましょう。酸性の土壌を好むことから、土の状態を調整して水を保持しやすい土に整えます。
また、半日陰でも育ちますが、日照不足により花のつきや紅葉の発色が悪くなるので、日当りの良い場所で栽培します。地植えの場合、地面から水を吸い上げるので、水やりはほとんど不要です。暑さで乾燥する場合は、適度に水やりをして水分を補います。
2位: アセビ
日本の山に自生する樹高1.5~4mの常緑低木で、背の低いシンボルツリーとして人気があります。
特徴
低木で管理しやすいため、小さめのシンボルツリーとして使え、庭の目隠しにも適しています。また、早春にスズランに似たつぼ型で白・赤・ピンクの小花が枝先にまとまって咲き、庭を美しく彩ってくれます。しかも、観賞期間が長いです。
新緑の時期には濃い緑色の葉が美しく、涼しげな雰囲気をつくります。また、素朴で趣のある枝ぶりも魅力的です。さらに、アセビの木は切り花(枝もの)にして室内に飾ることもできます。
育て方のポイント
比較的育てやすい樹種ですが、栽培環境・日当たり・置き場に気を付けましょう。乾燥しすぎず、水はけが良く、腐植質に富んだ土壌が適しています。赤玉土の小粒、鹿沼土小粒、腐葉土を等量ずつ混合した配合土などを使用します。
どのような場所でも育ちますが、午前中は日が当たる半日陰か、日なたがおすすめです。日陰でも比較的よく生育しまが、花数は少なくなるでしょう。冬に乾風が当たらない場所を選ぶようにします。
庭植えには特に水やりは必要ありませんが、夏の高温期には極端に乾燥する場合、朝か夕方に水やりをします。鉢植えでは、春から秋までの間は十分に水を与えます。
3位: ロウバイ
樹高が2~3mほどの落葉低木で、庭木としても人気があります。洗練された樹形で、剪定もしやすいです。
特徴
冬に黄金の花を咲かせるロウバイは、繊細な黄色い花を持ちます。花は透き通るような鮮やかな黄色で、中心部分は赤褐色になります。また、ロウバイの花は香水にも使われるほど良い香りがします。日本の気候風土によく合う庭木で、育てやすいです。
育て方のポイント
基本的に日当たりのよい場所で育てましょう。半日陰でも育ちますが、日光をたくさん浴びることで花つきが良くなります。水はけのよい土壌を好むので、市販の培養土が適しています。赤玉土と腐葉土を7:3で配合するのも良いです。 表面の土が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
4位: アブチロン
高さ3~4m程の常緑樹で、年間を通して花を楽しむことができます。アオイ科アブチロン属に属する植物で、別名「チャイニーズランタン(中国のランタン)」や「フラワリングメープル(花咲くカエデ)」とも呼ばれています。
特徴
鮮やかでカラフルな花が特徴で、赤、オレンジ、黄色、ピンクなどさまざまな色の花を咲かせます。花の形はランタンのような形をしており、その独特の形状が魅力的です。
葉はカエデのような形をしており、そのため「フラワリングメープル」という別名がついています。葉の色は通常緑色ですが、種類によっては斑入りのものもあります。
育て方のポイント
アブチロンは日当たりを好みますが、夏の強い西日が当たる場所は避けましょう。鉢植えの場合は、夏の暑さを避けるため半日陰に置くと良いです。暖かい気候を好むため、冬は関東以西の暖地以外では室内に取り込むことをおすすめします。
春から秋は鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、冬は控えめにします。水切れ、水の与えすぎで根が傷むことに注意しましょう。
伸びすぎた枝はいつでも剪定してかまいませんが、強い切り戻しは4月から5月に行います。ただし、葉が全てなくなる位置で枝を切ると枯死することがあるので注意が必要です。
5位: アベリア
樹高1~2m程度で耐寒性があり、強健でとても育てやすい常緑樹です。
特徴
春から秋にかけて長期間、甘い香りを放つ白やピンクの小花を咲かせる小低木です。葉は光沢があり、濃い緑色のものや、白や黄色の斑入りのものもあり、枝は優雅に広がります。生垣やグランドカバーとして利用されることが多く、おしゃれな庭作りに適しています。
育て方のポイント
日当たりと水はけの良い場所を好みます。剪定に強く、形を整えやすいため、初心者にも扱いやすい小低木です。乾燥を避けるために、定期的な水やりが必要です。耐寒性はありますが、冬の乾燥した冷たい風から守るためにも、風のあたりにくい場所で育てることをおすすめします。
6位: クチナシ
樹高1~2m程度の常緑樹で、白い花が夏に咲き、強い香りを放ちます。
特徴
夏に白い花を咲かせ、強い甘い香りが特徴です。実は黄色く熟し、観賞用だけでなく利用価値も高いです。夜に花が開くため、夜間も美しい庭を楽しむことができます。 生垣や鉢植えとしての利用にも適しており、管理も比較的容易です。
育て方のポイント
半日陰でもよく育ちますが、花付きを良くするためには日当たりが望ましいです。過湿に注意し、土が乾いたらたっぷりと水を与えます。剪定は、開花が終わった直後が適しており、不自然に伸びた部分を整えます。
7位: ジンチョウゲ
樹高1~2m程度の常緑樹です。
特徴
春に強い香りの白い花を咲かせ、ジャスミンのような香りが特徴で、光沢のある葉と繊細な花が魅力的です。また、コンパクトに育つため、小さな庭やバルコニーでも楽しめます。
育て方のポイント
日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。水はけの良い土壌を選び、乾燥を避けるために定期的な水やりが必要です。
8位: オオデマリ
樹高1.5~2.5m程度で春に白い球状の花を咲かせる落葉樹です。
特徴
花が密集して咲く様子が美しく、庭のアクセントになります。春に白い球状の花が咲き、清楚な雰囲気を演出します。庭木や生垣として利用されることが多く、管理も比較的容易です。
育て方のポイント
耐寒性が高く、日本の気候に適しています。日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。剪定によって形を整えることができますが、花後に行うのが適切です。-
9位: ライラック
樹高2~3m程度で春に紫や白の芳香な花を咲かせる落葉樹です。
特徴
春に紫や白の芳香な花を咲かせます。花の色や香りが魅力的で、春の庭を彩り、見た目だけでなく香りでも楽しめます。庭木や生垣として利用されることが多く、管理も比較的容易です。
育て方のポイント
日当たりが良い場所を好むため、庭の日当たりを考えて植えると良いでしょう。剪定によって形を整えることができますが、花後に行うのが適切です。冬の寒さに強いですが、乾燥には注意が必要です。
10位: ツツジ
樹高1~2m程度で春に鮮やかな色の花を咲かせる常緑または落葉性の小低木です。
特徴
種類が豊富で、庭園や公園の景観植物として人気があります。春に鮮やかな色の花が咲き、庭を彩ります。 種類によっては常緑種もあり、一年中緑を楽しめます。
育て方のポイント
耐寒性が高く、日本の気候に適しています。半日陰でも育ちますが、豊かな花を楽しむためには日当たりの良い場所が適しています。酸性土を好むため、植え付ける土壌に注意が必要です。水はけが良く、適度に湿った環境を保つことが大切です。
11位: コデマリ
樹高1~1.5m程度の落葉樹です。
特徴
春に白い小さな花が球状に密集して咲き、華やかな印象を与えます。その愛らしい花姿から庭のアクセントや生垣として利用されます。コンパクトに育つため、小さな庭や鉢植えでも楽しめます。
育て方のポイント
日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。剪定によって形を整えることができ、春の花後に行うのが適切です。寒さに比較的強いですが、極端な乾燥には注意が必要です。
12位: バイカウツギ
樹高2m程度の落葉樹です。
特徴
美しい白い花を咲かせ、初夏に白やピンクの花が咲き、香りを楽しめます。花は5弁で、中に黄色い雄しべがあります 。緑色の卵形の葉が特徴的で、庭木や生垣として利用されることが多く、管理も比較的容易です。
育て方のポイント
耐寒性が高く、日本の気候に適しています。水はけのよい土壌と日当たりの良い場所を好みますが、適度に水を与えてください。基本的に剪定(枝の切り戻し、整理)は必要ありませんが、コンパクトに育てる場合は2年に1度植え替えを行いましょう。
13位: アジサイ
樹高1~2m程度の落葉樹です。
特徴
初夏に青、ピンク、紫、白などの色鮮やかな花を咲かせるアジサイは、土壌の酸性度によって花色が変化することで知られています。酸性土で育てると青い花が、アルカリ性土で育てるとピンクの花が咲きます。
育て方のポイント
夏の暑さと冬の寒さに注意が必要で、半日陰の湿った場所を好みます。夏の暑さと冬の寒さに注意が必要で、乾燥を避けるために水やりはこまめに行います。
14位: ブッドレア
樹高2~3m程度の落葉樹です。
特徴
花に蝶が集まることから、別名「蝶の木」とも呼ばれ、夏に紫、ピンク、白などの色の花穂を咲かせる落葉性の小低木です。
育て方のポイント
日当たりが良く、水はけの良い場所を好むため、庭の日当たりを考えて植えると良いでしょう。剪定によってコンパクトな形を保つことができるため、春に剪定を行うのが適しています。寒さには弱いため、冬は保護が必要な場合があります。
15位: レモン
樹高2~3m程度(鉢植えの場合は1~2m程度)の常緑樹です。
特徴
春に香り高い白い花を咲かせ、夏から秋にかけて酸味のある黄色い果実を収穫できます。鉢植えでの栽培も可能で、室内での観葉植物としても人気があります。
育て方のポイント
果実を収穫するためには、日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。冬は霜や寒さから保護するために室内に入れるか、保温対策が必要です。定期的な水やりと肥料が必要で、剪定によって形を整えることができます。
16位: ラズベリー
樹高1~2m程度で、種類によって落葉性と常緑性のものがあります。
特徴
春に白い花が咲き、夏には赤や黒の甘酸っぱい実を収穫できます。
育て方のポイント
日当たりが良く、水はけの良い肥沃な土壌を好みます。定期的な水やりと肥料が必要です。冬季は枯れた枝を剪定して整えます。
17位: ブドウ
樹高2~3m程度の落葉樹です。
特徴
ブドウは、果樹でありながら剪定によって小低木としての形を保つことができます。春には花が咲き、夏から秋にかけて甘い果実を収穫できます。
育て方のポイント
日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。定期的な剪定が必要で、夏には房を間引くことで果実が育ちやすくなります。冬には枝を整える剪定を行います。
18位: ブルーベリー
樹高1~2m程度の落葉樹です。
特徴
春に白い花が咲き、夏には酸味と甘みのバランスが良い青い実を収穫できます。果樹でありながら、コンパクトに育つため、小低木として楽しめます。
酸性土壌を好むため、植える際には土壌の酸度を調整することが重要です。日当たりが良く、酸性の土壌を好みます。水はけが良く、湿度を保つことがすこやかな成長につながるので、定期的な水やりと肥料が欠かせません。剪定によって形を整えることができます。
19位: ザクロ
樹高2~3m程度の落葉樹です。
特徴
春に鮮やかなオレンジ色の花が咲き、秋には美しい実を収穫できます。果樹でありながら、剪定によって小低木としての形を保つことができるため、庭のアクセントとしても人気があります。
育て方のポイント
日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。定期的な水やりと肥料が必要ですが、過湿には注意が必要です。夏の強い日差しには耐えますが、冬の寒さには弱いため、寒冷地では冬季の保護が必要です。剪定によって小低木としての形を保つことができます。
20位: コニファー
樹高は種類によって異なりますが、一般的には1~5m程度の常緑樹です。
特徴
ボール状や円錐状の形をした品種があり、四季を通じて美しい姿を保ちます。庭のアクセントや生垣として人気があります。耐寒性が高く、四季を通じて美しい姿を保ちます。
育て方のポイント
夏の暑さと乾燥に弱いため、水不足になると葉が茶色く変色し、枯れてしまうため、適度な水やりが大切です。
寒さや日陰には強いですが、葉が密集したり風通しが悪い場所では蒸れて株が弱くなることがあるため、適度な剪定も必要です。
小低木選びのポイント: 理想の庭を作るためのコツ
小低木は、庭園やバルコニー、インテリアを美しく彩ってくれる重要な要素です。しかし、多種多様な小低木が存在するため、どの種類を選べばよいか迷うことも多いでしょう。ここでは、理想の庭を作るための小低木選びのポイントを詳しく解説します。
用途を明確にする
まず、小低木をどのように使用するかを明確にしましょう。庭のアクセントとして使うのか、生垣として利用するのか、鉢植えにするのかなど、植える目的によって適した種類が異なります。用途に合わせて選ぶことで、適した種類を選びやすくなるでしょう。
成長条件を考慮する
庭木を植える場所、環境がある程度把握できているなら、生育環境に適したた樹種を選びましょう。日当たり、土壌の種類、水はけ、耐寒性など、植物が健康に育つための条件は、樹種によって異なるため、事前に樹種に適した生育条件であるかを確認します。
例えば、日陰を好む種類を日当たりの良い場所に植えると、うまく育たないことがあります。生育条件に適した樹種を選ぶことで、管理も容易になるはずです。
見た目と特徴をチェックする
小低木の見た目や特徴も選び方の重要なポイントです。花の色や形、葉の形状、全体の形など、庭全体の雰囲気や自分の好みに合った種類を選びましょう。また、香りや四季折々の変化も楽しめる種類もあるので、それらの特徴も考慮したうえで最適な種類を選ぶようにします。
成長サイズを確認する
小低木の成長サイズも選び方の重要なポイントです。小低木とはいえ、樹種によって樹高、枝や葉の広がりに差が出ます。植えるスペースに合ったサイズの種類を選ぶことで、庭が整然と見え、管理もしやすくなります。特に、生垣として使用する場合は、均一に成長する種類を選ぶと良いでしょう。
管理のしやすさを考慮する
小低木の管理のしやすさも考慮することが大切です。手入れが簡単な種類を選ぶと、長期間美しい状態を保ちやすくなります。剪定の必要性や耐病性など、管理のポイントを事前に確認しておきましょう。
小低木選びは、理想の庭を作るための重要なステップです。用途や成長条件、見た目の好み、成長サイズ、管理のしやすさなど、さまざまなポイントを考慮して選ぶことで、庭がより魅力的になります。自分の理想に合った小低木を見つけて、美しい庭を作りましょう。
小低木人気ランキングを参考に最適な樹種を選ぼう
この記事では、庭に最適な人気の小低木について、ランキング情報と、小低木の選び方のポイントを紹介しました。小低木の特徴や選び方を理解することで、用途や好みに合った小低木を選びやすくなります。理想の庭を実現するために、人気ランキングを参考に最適な小低木を選び、庭を彩ってみましょう。